機械エンジニアを夢見る現場作業員の雑記帳

夢破れた機械設計屋(CFD屋見習い修了、元現場作業員)がただ書き散らすだけ

基本情報技術者受験記

先日、受けてきましたので、感想等を書いておきます。

資格概要

情報処理推進機構(IPA)が実施する、IT系資格の中で日本では最もメジャーな情報処理技術者試験の中の1つです。情報処理技術者試験はたくさんの区分があるのですが、基本情報技術者試験情報処理技術者向けの基本的な知識・技能が問われます*1。ITを使ったシステムを利用する側ではなく、作ったり、保守する人を想定した試験ですね。その中で最も簡単なランクの試験になります。ITエンジニアとして会社に入った新入社員さんが会社命令で取るということもあるようです。

受験理由

現在、私は機械設計の技術者として働いています。最近、IoTやDXといった情報技術を使って、もっと良いサービスをつくろうという流れが、機械業界でも主流となりつつあります*2。必ず、機械が情報技術とつながる世の中が来る、そうなると情報技術の知識も必要になるなあということで勉強したいと思い、モチベーションの1つとして受験することにしました。というのが表向きの説明です。

実際は学生の頃から情報技術自体には興味があって、取ろうと思って数回申し込んだものの、受験せずに受験料を無駄にしてしまっていたので、いい加減取らねば、というところです。

試験勉強法

参考書は定番のキタミ式を買いましたが、私には簡単すぎました。ただ、私は自作PCを組んだり、学生時代にスパコンで研究するタイプの理系でしたので、ちょっとした下地があったため簡単に感じたのかと思います。あまりITに詳しくないという方はキタミ式が非常におすすめです。

過去問演習は間違いなく基本情報技術者試験ドットコムさんが最強です。

www.fe-siken.com

コロナ禍でも一切、在宅勤務が認められなかったので*3、通勤時間に気が向いたらポチポチするスタイルで勉強しました。問題を解いてみて、苦手な分野を中心に参考書を読んで知識を入れました。 総勉強時間は通勤時間を含めて50時間程度でしょうか。

午後試験の選択はデータベースだけは選択しない、言語は表計算一択としました。SQLを扱ったことがないので、データベース分野は午前が解ける程度の勉強で午後は撤退しました。言語はPythonという手もありましたが、過去問がないという点に不安があったので、表計算を決め打ちで解くことにしました。 あまりいないかと思いますが、機械系の方は同じような選択肢になるかと思います*4

試験当日

基本情報技術者試験は数年前からCBT試験になりました。CBTは任意の時間に受けられる利点はあるものの、基本情報の委託先のプロなんちゃらさんの場合は試験会場が雑居ビルの場合が多く、環境がしょぼいです。私が受けたときも、明らかに照度が足りない&窓が開いていて外部の雑音が聞こえるといった状況でした。環境は悪いですが、来年からは通年のCBT試験となるようで、好きな時間に受けられるという意味でCBTは良いかと思います。ただし、人気の受験地・時間帯はすぐに埋まるので、申込は早めにした方が良いと思います。

あと、受けたらすぐにメールで成績が届きますので、精神衛生的にも良いかと思います。午前・午後ともに時間はたっぷりあるので、焦らずゆっくり解けばいいかと思います。むしろ、長すぎて集中力が持たなくなるのが問題かもしれません*5

試験費用

受験手数料:7,500円
テキスト: 2,310円
(無駄にした受験手数料15,000円*6ぐらい)

受験手数料は最近値上がりしました。まあ、仕方ないですかね。
個人的にはこの程度なら許容範囲内かと思います。

所感

ITを使って商売する人なら最低限必要なんだろうなあと思う知識が問われていると感じました。 IT関係の技術者ならこれだけでは厳しいのかなあと思うので、IT関係のお仕事では新入社員さんが受験する感じなんでしょうね。機械系技術者でも設計はCADやCAEを使い、設計計算には簡単なプログラムを組むことが必要になったりしますので、このぐらいは必要なのかなと思います。あと、インターネットの仕組みを知らずして、それを利用したサービスをつくるのは無理ですしね*7。そういう意味でも、機械系技術者にもおすすめです。

個人的には忘れないうちに、次の応用情報技術者の取得を目指したいと思います。 純粋にこの分野が面白いので、勉強したいなあというのが理由です。

*1:https://www.jitec.ipa.go.jp/

*2:自動車はかなり先行的に進んでいる感触で、その流れがやっと他の機械メーカーにも波及しつつある感じです

*3:現業側の反発が強く、スタッフ職の在宅勤務頓挫したと小耳にはさみました。本社・支社などはかなり導入が進んでいるみたいです。

*4:機械系のプログラミングの講義はFortranであることが多く、数値解析系の研究もFortranが主流。制御系や実験流体の後処理はたぶんCやC++が主流。

*5:私は頻尿なのでそちらも心配でした。

*6:昔は5,000円/1回ぐらいなので3回分です

*7:機械系の技術者だけが集まってこういうこと考えて、しょうもないサービスが爆誕するのを見たことがあります…。